「〜しないで」という指示が効くときと、効かないとき
否定で書くと逆に強調されることがあります。どう書き換えると通るか整理しました。

この記事の結論
- 禁止する対象を書くと、その語が意識される
- 「しないで」より「代わりにこうして」が通る
- 形式や範囲の否定は、そのままでも効く
- 禁止する対象を書くと、その語が意識される
- 「しないで」より「代わりにこうして」が通る
- 形式や範囲の否定は、そのままでも効く
「専門用語を使わないで」と書いたのに専門用語が増えた、ということがあった。否定の指示が効く条件を整理する。
効きにくい否定
経験上、こういう形は通りにくかった。
- 「〜という表現を使わないで」
- 「〜の話をしないで」
- 「〜のような書き方は避けて」
共通するのは、禁止したい対象そのものを書いていることだ。書いた語が文脈に入り、意識される。
画像生成では顕著
「文字を入れないで」と書くと、かえって文字らしきものが出ることがある。指定した要素が、処理の対象として扱われるためだと思われる。
代わりを示すと通る
禁止ではなく、代替を書くと安定した。
- 「専門用語を使わないで」→「中学生に説明する言葉で」
- 「長くしないで」→「3文で」
- 「断定しないで」→「確認が必要な箇所は、そう明記して」
どれもやってほしいことを書いている。禁止は解釈の幅が広いが、指定は幅が狭い。
効く否定もある
一方で、そのまま通る否定もあった。
- 「他のファイルは触らないで」— 範囲の指定
- 「説明は不要です」— 出力の形式
- 「前置きは書かないで」— 構造の指定
共通するのは、内容ではなく範囲や形式を区切っていることだ。何を作るかではなく、どこまでやるかの指定になっている。
書き換えの型
否定を書きたくなったとき、こう言い換えている。
- 使ってほしくない表現がある → 使ってほしい表現を示す
- 触れてほしくない話題がある → 扱う範囲を先に限定する
- 長さを抑えたい → 文の数や形式で指定する
2つ目が有効だった。「Aの話はしないで」より「Bについてだけ書いて」のほうが確実に通る。
どうしても否定で書く場合
代替が示せないこともある。その場合の工夫がある。
- 否定は指示の最後に置く。最初に置くと文脈の起点になる
- 禁止の数を絞る。3つ以上並べると、どれかが抜ける
- 重要な禁止は、1つだけ繰り返す
2つ目は実感として確かだ。禁止事項を5つ並べると、守られるのは2〜3個だった。
画像生成での使い分け
文章より、画像のほうが否定の扱いが難しかった。
- 「人物を入れない」→ 風景だけ、建物だけ、と対象を指定する
- 「文字を入れない」→ 文字が入る対象(看板、本、画面)を構図から外す
- 「暗くしない」→ 時間帯や光源を具体的に指定する
2つ目が実用的だった。文字そのものを禁じるより、文字が現れる場所を構図に入れないほうが確実に消える。否定を、構図の設計の問題として解くという考え方だ。
確認の仕方
禁止が効いているか、出力を見て確かめている。
- 禁止した語を、出力から検索する
- 残っていたら、言い換えに変える
- 何度も残るなら、指示の位置を変える
検索すると機械的に分かる。読んで気づくより確実だった。
指示の順番で変わる
同じ内容でも、書く順番で効き方が違った。
- やってほしいことを先、制約を後ろに置く
- 制約を先に置くと、それを避けることが目的になる
- 最も重要な制約だけ、最後にもう一度書く
2つ目は実感として確かだった。「専門用語を避けて、◯◯について説明して」と書くと、用語を避けることに注意が向き、内容が薄くなる。作るものを先に示し、条件は後から添えるほうが、中身が充実した。
禁止の数を減らす
そもそも禁止を減らすほうがよいと考えるようになった。
- やってほしいことが明確なら、禁止は要らない
- 禁止が多いのは、こちらの要求が固まっていない兆候
- 結果を見てから直すほうが、先回りして禁止するより速い
2つ目に気づいてから、指示が短くなった。禁止を並べたくなったら、何を作りたいか書き直す。
まとめ
- 禁止する対象を書くと、その語が文脈に入る
- 「しないで」より「代わりにこうして」が通る
- 範囲や形式の否定は、そのままでも効く
- 禁止は3つまで。並べすぎると守られない
- 禁止したい語は、出力から検索して確認する
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