GMO、情報は公開された。「永久に払わない」と懸賞金100万ドル。第8報〜第12報で決まったことと、利用者がやること
お名前.com デスクトップクラウドの件で、予告どおり27日昼に攻撃者による情報の公開が確認されました。GMOはこの日だけで5つの報告を出し、公開された人への特別お見舞金、ランサムウェア被害者への新しいPCの提供、総額100万ドルの懸賞金を決めました。公開サイトに近づかないことを含め、利用者がやることを整理します。

この記事の結論
- 予告の10月27日昼、攻撃者とみられる者がGMOと利用者に関する情報と称するものを公開した。GMOは12時30分に確認。ランサムウェア攻撃は13時55分時点で確認されていない
- GMOは公開サイトにアクセスしないでと強く呼びかけている。アクセスした人の情報は攻撃者に取得されていることを確認したという。見に行った人はフルスキャンを
- 第12報で、要求には「永久に」応じないと明言。情報を公開された人への特別お見舞金、総額100万ドルの懸賞金を決めた。懸賞金の受付は10月28日12時からで、それより前の「懸賞金の窓口」は偽物だ
- 予告の10月27日昼、攻撃者とみられる者がGMOと利用者に関する情報と称するものを公開した。GMOは12時30分に確認。ランサムウェア攻撃は13時55分時点で確認されていない
- GMOは公開サイトにアクセスしないでと強く呼びかけている。アクセスした人の情報は攻撃者に取得されていることを確認したという。見に行った人はフルスキャンを
- 第12報で、要求には「永久に」応じないと明言。情報を公開された人への特別お見舞金、総額100万ドルの懸賞金を決めた。懸賞金の受付は10月28日12時からで、それより前の「懸賞金の窓口」は偽物だ
27日に起きたこと
GMOはこの日、第8報から第12報まで5つの報告を出した。
| 時刻 | 報告 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 9:58 | 第8報 | 端末の解析を継続。トレンドマイクロなどセキュリティ企業やAI企業から協力の申し出。12時までにバックアップを取り、ネットワークを切り、電源を落とし、コードを抜いてと依頼 |
| 11:59 | 第9報 | 解析を終えた端末からはマルウェア(ランサムウェア含む)は未確認。ただし全端末の安全を確かめたわけではない。ランサムウェアの被害者には同等の性能の新しいPCを提供 |
| 13:55 | 第10報 | 12時30分に情報の公開を確認。事実と異なる内容が含まれるおそれ。ランサムウェアは未確認 |
| 14:55 | 第11報 | 情報の転載・再投稿・リンクの共有をしないよう依頼。悪質な拡散者には法的措置の準備 |
| 19:10 | 第12報 | 今後の方針、特別お見舞金、懸賞金、報道関係者へのお願い |
公開サイトに、絶対に近づかない
ここがいちばん大事だ。GMOは第11報・第12報で、公開された情報と称するものについて、こう書いている。
- アクセスしたり、拡散したりしない
- 当該サイトにアクセスした人の情報は、攻撃者に取得されていることを確認している
- すでにアクセスした人は、ウイルス対策ソフトでフルスキャンを
- 見かけても、転載、SNSでの再投稿、リンクの共有をしない。悪質な拡散者には、開示請求や刑事告訴などの法的措置を準備している
「自分の情報が入っていないか確かめたい」という気持ちは分かる。だが、確かめに行くこと自体が、攻撃者に自分の情報を渡すことになる。自分の情報が含まれていたら、GMOから個別に連絡が来る。それを待つのがいちばん安全だ。このサイトでも、攻撃者のページにはリンクしない。
決まったこと
要求には「永久に」応じない
第12報は、要求に応じても情報の削除や不正利用の防止は保証されず、払えば犯罪組織への資金提供になり、さらなる攻撃を助長するとして、「永久に応じません」と書いた。
情報を公開された人への特別お見舞金
公開された情報に自分の情報が含まれていることをGMOが確認した場合、区分ごとに支払う。
| 公開が確認された情報 | 金額 |
|---|---|
| 氏名・連絡先などの基本的な情報 | 10,000円 |
| 取引口座のID・パスワードなど、金融・認証に関する情報 | 15,000円 |
| 機微情報、要配慮個人情報など、プライバシー性の高い情報 | 25,000円 |
複数の区分にあたれば合計し、上限は300万円。第4報の一律5,000円や、不正取引の損失の補償とは別に支払う。公開の状況が変われば見直すことがあるという。詐欺などの被害にあった人には、別に状況に応じたサポートをする。
ランサムウェアの被害には新しいPC
第9報で、ランサムウェアの被害にあった人には、状況を確かめたうえで同等の性能の新しいPCを提供するとした。
総額100万ドルの懸賞金
- 名前は「GMOサイバー犯罪撲滅・懸賞金」。関与者の特定・検挙や事件の解明につながる、具体的で検証できる情報を募る
- 報奨金は制度全体で総額100万米ドルが上限(1人あたりではない)
- 受付は10月28日12時(日本時間)から専用の窓口で。窓口のURLと募集要項は、その時点で公開予定
- 一般の人に、独自の侵入調査、犯人との接触、追跡を求めるものではない。違法に手に入れた情報は対象外。漏えい情報を買うことも、しないでほしいとしている
- GMOが審査のためにパスワード、認証コード、秘密鍵、事前の手数料を求めることはない
利用者がやること(27日夜時点)
- 公開サイトを見に行かない。見てしまったらフルスキャン
- デスクトップクラウドに接続していたPCは、バックアップを取ったうえで、ネットワークを切り、電源を落とし、コードを抜いておく(第8報・第9報のお願い)。再びつなぐのは、GMOから対策の連絡が来てから
- 別の端末から、取引口座・メール・Googleなどのパスワード変更、全セッションのログアウト、多要素認証(第6報)
- GMOからの個別の連絡を待つ。届いた連絡は、メールのリンクではなくGMOの公式ページで確かめる
- 攻撃者を名乗る連絡、「被害金を取り戻す」という連絡、「懸賞金の窓口」をかたる連絡には応じない
相談窓口:お問い合わせフォーム(help.onamae.com/contact/)、電話03-5456-2560(土日・祝日を含め24時間)。
前回、足りないと書いたことについて
このサイトは第7報の記事で、利用者が知りたいことにまだ答えていない、と書いた。そのうち2つには、第9報が答えている。
- 解析の途中経過:解析を終えた端末からマルウェアは見つかっていない(全端末の確認ではない、と範囲も明記)
- 暗号化されたときの手当て:同等の性能の新しいPCを提供する
一方で、自分のPCに何か仕掛けられているかを見分ける手がかりと、要求額の食い違い(最初の約80億円と、報道された100万ドル)には、まだ説明がない。続報を待ちたい。
ここからは筆者の見方
- 「払わない」と「懸賞金」を同じ日に打ち出したのは、犯人に払うお金を、犯人を捕まえるお金に向けるという意思表示だ。日本の企業では異例だが、筋は通っている
- ただし、懸賞金には偽の窓口がつきものだ。正式な窓口のURLが出るのは28日12時。それより前に「懸賞金の窓口」を名乗るものは、すべて偽物と考えてよい。出てからも、GMOの公式ページからたどること
- 報道機関への「過度な報道を控えて」というお願いは、利用者を守るためのものとして理解できる。報じる側は、公開された中身に触れないこと、何をすれば身を守れるかを中心に伝えることで応えられると思う。このサイトもそうする
まとめ
- 27日12時30分、情報の公開を確認。ランサムウェアは13時55分時点で未確認
- 公開サイトは見に行かない。アクセスした人の情報は攻撃者に取られる。見たらフルスキャン
- GMOは永久に払わない。特別お見舞金(1万〜2.5万円の区分、上限300万円)、新しいPCの提供、懸賞金100万ドル(28日12時から)
- PCは切り離して電源を切ったまま、GMOの個別連絡を待つ。偽の懸賞金窓口に注意
出典
- GMOインターネットグループ・GMOインターネット 第12報(2026年10月27日19時10分時点。方針、特別お見舞金、懸賞金)
- 同 第11報(14時55分時点。拡散防止のお願い、アクセスした人の情報の取得)
- 同 第10報(13時55分時点。情報の公開の確認)
- 同 第9報(11時59分時点。解析の状況、新しいPCの提供)
- 同 第8報(9時58分時点。電源断のお願い、民間企業の協力)
本記事は2026年10月27日19時10分時点のGMOの発表に基づく。「ここからは筆者の見方」は筆者の意見である。最新の情報はGMOの公式発表で確認すること。
新しい記事が出たら、ブラウザの通知でお知らせします。
メールアドレスの登録は要りません。いつでも止められます。
関連記事
RELATED
GMOトラスト・ログイン、ロゴ置き場に顧客のファイル。約9年、誰でも取れる状態で2,492社・45,030人
ID管理サービス「GMOトラスト・ログイン」で、ロゴ画像を配信する公開ストレージに顧客の情報を含むファイルが置かれ、20…
Linuxに深刻度9.8の脆弱性。AnthropicのAIが53分で遠隔からrootを取った。UbuntuとRHELはまだ修正待ち
LinuxカーネルのIPv4のTCPの処理に、深刻度9.8の脆弱性(CVE-2026-98432)が見つかりました。An…
日本交通の約29万人分、いちばん多いのは「採用の応募者」。客でなくても対象になる理由
日本交通は、7月の不正アクセスで約29万人分の個人情報が漏えいした可能性があると第6報で発表しました。最も多いのは過去の…