AIの翻訳をそのまま使えるか、確認の仕方を決めた
読む分には十分でも、出すときは別です。どこを見れば判断できるか整理しました。

この記事の結論
- 読むための翻訳と、出すための翻訳は別物
- 崩れるのは固有名詞・数字・否定の扱い
- 逆方向に訳し戻すと、ずれが見つかる
- 読むための翻訳と、出すための翻訳は別物
- 崩れるのは固有名詞・数字・否定の扱い
- 逆方向に訳し戻すと、ずれが見つかる
海外の資料を読むのに翻訳を使っている。読む分には十分だが、翻訳したものを人に見せる場合は確認が要る。判断の手順を書く。
読む用途なら十分
自分が内容を把握するだけなら、ほぼ問題なかった。
- 大意は正しく伝わる
- 多少不自然でも、読み進められる
- 怪しい箇所は、原文を見れば済む
3つ目ができるのが大きい。原文が手元にあるなら、翻訳は入口として使えばよい。
出す用途だと話が変わる
記事に引用したり、人に渡したりする場合は別の基準が要る。
- 読み手は原文を見ない
- 誤訳があっても気づかれない
- 間違っていた場合、責任はこちらにある
2つ目が怖い。気づかれないまま広がるので、確認は出す側がやるしかない。
崩れやすい箇所
記録を取ると、間違いは偏っていた。
- 固有名詞 — 人名や製品名が、訳されてしまう
- 数字と単位 — 桁や単位が変わる
- 否定 — 二重否定や、条件付きの否定が反転する
- 慣用表現 — 字義通りに訳され、意味が変わる
3つ目が最も危ない。意味が逆になっても、文章としては成立するので読んでも気づきにくい。
訳し戻して比べる
確認の方法として、これが分かりやすかった。
- 訳した文章を、元の言語に訳し戻す
- 原文と並べて、意味がずれていないか見る
- ずれていた箇所だけ、原文に当たる
完全ではないが、大きなずれは見つかる。否定の反転は、この方法でよく発見できた。
固有名詞は先に渡す
訳してほしくない語は、先に指定する。
次の語は訳さず、そのまま残してください。
- (製品名)
- (人名)
- (社名)
数字と単位は変換せず、原文のまま書いてください。2行目を入れないと、通貨や長さの単位が勝手に換算されることがある。換算してよいかはこちらが判断する。
調子を指定する
翻訳の文体は、指定しないと中間的なものになる。
- 「です・ます」か「である」か
- 技術文書として硬くするか、読み物として柔らかくするか
- 原文の語順をどこまで残すか
3つ目を指定すると、日本語として読みやすくなる。原文に忠実にするほど、日本語としては不自然になるという性質がある。
原文を残して並べる
作業中も、訳文だけを持たないようにしている。
- 原文と訳文を、段落ごとに並べて保存する
- 後から疑問が出たとき、該当箇所にすぐ戻れる
- 別の人に確認を頼むときも、そのまま渡せる
訳文だけ残すと、疑問が出たときに原文を探し直すことになる。並べておく手間は、保存のときの一手間で済む。
引用するときの扱い
記事に引用する場合は、形を決めた。
- 原文も併記する
- 「筆者による訳」と明記する
- 出典のURLを示す
1つ目があれば、読者が自分で確認できる。こちらの訳が間違っていても、原文を見れば分かる状態にしておく。
用語集を作っておく
同じ分野の資料を続けて扱うなら、訳語を固定したほうがよい。
- よく出る語と、使う訳語の対応表を作る
- 翻訳を頼むときに、その表を添える
- 新しい語が出たら、表に足す
対応表が無いと、同じ語が資料ごとに違う訳になる。読む側は別の概念だと誤解する。表は数十語で足りることが多く、一度作れば使い回せる。
訳さないという選択
定訳が無い語は、原語のまま残すことにしている。無理に訳すと、かえって伝わらない。初出で短い説明を添えれば足りる。
専門分野は任せない
分野によっては、確認してもこちらが判断できない。
- 法律や契約。用語の訳が決まっている
- 医療。誤訳の影響が大きい
- 規格や仕様。細かい語の違いに意味がある
これらは翻訳の品質ではなく、自分が判断できるかの問題だ。判断できないものは、分かる人に頼むか、原文のまま扱う。
まとめ
- 読む用途なら十分。原文に戻れる状態なら問題ない
- 出す用途では、読み手が原文を見ないことを前提に確認する
- 崩れるのは固有名詞・数字・否定・慣用表現
- 訳し戻して並べると、大きなずれが見つかる
- 引用は原文を併記し、訳である旨を明記する
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