止め方は今月いちばん正しい。惜しいのは告知の置き場所
ふるさとチョイスが不正アクセスの疑いで止まっています。止め方を測ってみたら、今月の他社より丁寧でした。ただ1つ、惜しい点があります。

この記事の結論
- 503とretry-afterを正しく返している。今月測った中でここだけ
- 惜しい点はコーポレートサイトに告知が無いこと
- 寄附は年内が対象。10月のいまなら急ぐ必要はない
- 503とretry-afterを正しく返している。今月測った中でここだけ
- 惜しい点はコーポレートサイトに告知が無いこと
- 寄附は年内が対象。10月のいまなら急ぐ必要はない
ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」が、不正アクセスの疑いで止まっている。運営はトラストバンク。
この記事を書いている10月20日12時25分の時点でも止まっていた。実際に開いて確かめた。
内容は「調査中」で、まだ分かることが少ない。なので止め方そのものを測ってみた。結果が思ったより良かったので、そこを書く。
公式が出している文
止まっているページに出ているのは、これだけだ。
この度、「ふるさとチョイス」において不正アクセスの疑いがある事象を検知したため、被害拡大の防止および安全確保を最優先に、サービスを一時停止し、現在調査を行っております。
現在、専門チームにおいて、事実関係および影響範囲の確認を進めております。
報道によれば、19日の午前にサーバーの点検中に気づき、同日15時50分ごろから止めたとされている。
情報が出たかどうかは書かれていない。「影響範囲の確認を進めている」という段階だ。第一報の読み方でいう、まだ何も確定していない状態になる。
止め方を測ってみた
サイトを止めるとき、どういう返事を返すかで後の影響が変わる。ここが丁寧だった。
| 項目 | 返ってきた値 |
|---|---|
| 状態コード | 503(Service Unavailable) |
| Retry-After | 3600(1時間後に来てくれ) |
| Cache-Control | no-store(保存しないで) |
しかもトップページだけではない。商品検索、ログイン、会社案内、robots.txt まですべて503になっていた。
なぜ503が正しいのか
サイトを止めるとき、よくある間違いがある。「ただいまメンテナンス中です」の画面を、200で返してしまうことだ。
200は「これが正しいページです」という意味になる。だから、こうなる。
- 検索エンジンが「このページはメンテナンス中という内容だ」と覚える
- 全ページが同じ内容なので、中身の無いページが大量にあると判断される
- 再開しても、順位が戻るまで時間がかかる
503なら「いま使えないが、そういうページではない」と伝わる。Retry-Afterを付けると、いつ来ればいいかまで伝わる。
no-store も効いている。これが無いと、途中の経路に停止画面が残って、再開したのに止まったまま見える人が出る。
今月止まった他社と比べてみた
同じやり方で測った。10月20日12時26分の時点の値だ。
| サイト | 状態 | Retry-After |
|---|---|---|
| ふるさとチョイス | 503 | 3600 |
| コミックシーモア | 503 | なし |
| Renta! | 503 | なし |
| My SoftBank | 200 | なし |
503にしているところは多い。だがRetry-Afterまで付けていたのはふるさとチョイスだけだった。
My SoftBank は200を返していた。これは昨日から止まっている件で、停止が長いので影響が出る可能性がある。
なお測り方には注意がいる。コマンドで取ると、ソフトバンクは403を返してきた。機械的なアクセスを弾いているためで、ブラウザから取り直して200を確認した。この種の数字は、1回で決めてはいけない。
惜しい点:告知が止まったサイトにしかない
よくできているのに、1つ引っかかった。
トラストバンクのコーポレートサイトに、この件の掲載が無い。ニュースリリースとお知らせの欄を見たが、最新は9月29日のイベントの告知だった(12時30分に確認)。
コーポレートサイトはふつうに動いている。止まっているのはふるさとチョイスのほうだ。
なぜこれが問題になりうるか
- 利用者はまず会社名で調べることがある。そこに何も無い
- 自治体の担当者も同じ。公式の文書を探す先が無い
- 偽の案内が出たとき、本物と照らす場所が1つしかない
今回は幸い、止まったサイト自体が告知を表示できている。だが止め方によっては、それすら出せないことがある。
告知は、止まっていない場所にも置く。ここは費用がかからないので、やっておく価値がある。
止める範囲と告知の作りは、止まる範囲をサービスごとに全部書いた告知が今月いちばん参考になった。
利用者がやること
1. 急がなくていい
控除の対象になるのはその年の1月1日から12月31日までの寄附だ(総務省の説明)。10月のいまなら、まだ時間がある。
再開を待てる人は待っていい。急ぐ理由があるなら、他のふるさと納税サイトでも同じ自治体に寄附できる場合がある。ただし自治体によって扱うサイトが違うので、寄附先が決まっているなら自治体のページで確認する。
2. すでに寄附した人
寄附そのものは成立している。サイトが止まっても、記録が消えるわけではない。
受領証明書やワンストップ特例の書類は自治体から届く。期限や出し方は自治体の案内に従う。
3. カードの明細は見ておく
情報が出たという発表はまだ無い。今回のために何かする必要はない。
ただ寄附は決済を伴う。見覚えのない請求が無いか、ふだんより少し気をつけて明細を見ておく。これは費用がかからない。
4. 「再開しました」の連絡を疑う
再開の時期が公式でも未定になっている。こういうときに偽の案内が来る。
メールやSMSのリンクからログインしない。見分け方は漏えいの後に届く「お詫びとお知らせ」に書いた。
作る側の持ち帰り
今回のふるさとチョイスから、そのまま真似できることが3つある。
- 停止画面は503で返す。200にしない
- Retry-After と no-store を付ける。1行ずつで済む
- 告知は別のドメインにも置く。止まる場所と知らせる場所を分ける
1と2は、止まってからでは直せない。先に用意しておく種類の仕事だ。
まとめ
- ふるさとチョイスが不正アクセスの疑いで停止。19日15時50分ごろから
- 20日12時25分の時点でも止まっていた(筆者が確認)
- 情報が出たかどうかはまだ発表されていない。影響範囲は調査中
- 止め方は丁寧。503 + Retry-After 3600 + no-store。全パスで503
- 今月測った4サイトのうち、Retry-Afterを付けていたのはここだけ
- 惜しい点はコーポレートサイトに掲載が無いこと
- 寄附は年内が対象。いま急ぐ必要はない
- 「再開しました」の連絡はリンクから開かない
出典
- ふるさとチョイス「【重要なお知らせ】」(停止中に表示される告知。本文を2026年10月20日12時25分に取得)
- トラストバンク「ニュースリリース/お知らせ」(本件の掲載が無く、最新が2026年9月29日であることを同日12時30分に確認)
- 総務省「ふるさと納税のしくみ:税金の控除について」(控除の対象となる寄附の期間)
- 検知の時刻と停止の時刻は、ITmedia NEWSおよびNHKの報道による(2026年10月19日)
- 状態コードとヘッダーの値は、筆者が2026年10月20日12時26分に各サイトへ実際に接続して測定した
本記事は2026年10月20日12時30分時点の公表内容に基づく。情報流出の有無は発表されていない。続報で内容が変わる可能性があるため、最新の情報は公式の告知で確認すること。本記事は法的・税務上の助言ではない。
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