「一部のサービス」が止まった。どれが止まったかは書かれていない
Joshinが不正アクセスによるシステム障害を公表しました。漏えいは確定していませんが、先に個人情報保護委員会へ報告を入れています。

この記事の結論
- 10月16日に不正アクセスを認識し、制限をかけた結果サービスが止まった
- 止まっているサービス名は書かれていない
- 漏えいは未確定だが、先に個人情報保護委員会へ第一報を入れている
- 10月16日に不正アクセスを認識し、制限をかけた結果サービスが止まった
- 止まっているサービス名は書かれていない
- 漏えいは未確定だが、先に個人情報保護委員会へ第一報を入れている
Joshin(上新電機、東証プライム)が10月17日、不正アクセスによるシステム障害を公表した。
A4一枚の短い文書だが、読みどころが2つある。
公表されていること
経緯の部分を、そのまま引く。
2026年10月16日(金)に不正アクセスを認識後、速やかに外部からのアクセスを制限するなどの対策をとった結果、一部のサービスをご提供できない状態となっております。
つまり攻撃で壊れて止まったのではない。自分で制限をかけたから止まっている、という書き方になる。
この順番は、コミックシーモアの件と同じだ。被害の確定を待たずに止める判断が、今月は続いている。
調査は進行中
現在の状況として、外部の専門機関と連携して不正アクセスの詳細の究明と影響範囲の調査を進めており、個人情報やその他の重要な情報など、情報流出の有無について確認中とされている。
件数も、対象も、手口も書かれていない。第一報なので、まだ何も確定していない。
読みどころ1:どのサービスか書かれていない
「一部のサービスをご提供できない状態」とあるが、どのサービスなのかは記載が無い。
そこで確認してみた。2026年10月18日の時点で、通販サイト「Joshin webショップ」は通常どおり表示され、注文の画面も動いている。同サイトのお知らせ一覧にも、本件に関する記載は見当たらなかった。
つまり止まっているのは、少なくとも通販サイトの表側ではないことになる。店舗の仕組みなのか、社内のものなのか、別のサービスなのかは分からない。
利用者から見ると困る形になる
「一部」と言われて、自分が使っているものが入っているかどうかが分からない。
- 注文した商品は届くのか
- ポイントはどうなるのか
- 修理の受付は動いているのか
どれもこの文書からは判断できない。
これは批判というより、第一報の性質でもある。範囲が確定していない段階で具体名を挙げると、後で訂正することになる。skyticketは第1報の内容を第2報で訂正した。慎重に書けば、こうなる。
ただ読む側としては「分からない」が残るという事実は、押さえておきたい。
読みどころ2:確定前に報告を入れている
もう一つが、この一文になる。
現時点では個人情報漏洩の可能性も否定できませんので、個人情報保護委員会へ第一報を入れており、今後の調査の結果、万一漏洩が判明した場合には、関係各所に速やかにご報告いたします。
漏れたかどうか分かっていない段階で、先に報告している。
これは正しい順番になる
漏えいが疑われる事態を知ったときの報告には、まず速やかに出す報告と、調査が済んでから出す報告の2段階がある。
最初の報告は確定を待たない。待っていると、報告自体が遅れるからだ。詳しい整理は漏えいしたら、いつまでに何を報告するのかに書いた。
今回の文書は、その最初の報告を済ませたことを、わざわざ公表文に書いている。手続きを踏んでいることを示す書き方になる。
いま利用者ができること
情報が無いので、できることは少ない。
- 公式サイトの更新を待つ。新たな事実が判明したら公表するとされている
- 注文や修理で困ったら、問い合わせ窓口に直接聞く。メールの窓口が示されている
- この件に便乗した連絡に注意する。止まっているサービスがある状況は、偽の案内にとって好都合になる
- パスワードの使い回しがあれば、この件と関係なく見直す
3番目は、今月ずっと書いてきたことになる。「復旧のお知らせ」「補償のご案内」は、待っているところへ届くので通りやすい。判定は変わらない。届いた連絡のリンクを使わず、自分でサイトを開く。
この秋の形に、また1件
10月に入ってから、同じ形の公表が続いている。
- 気づいてからの対応は速い — 認識した日のうちに制限をかけている
- 止めることをためらわない — サービスが止まっても先に塞ぐ
- 第一報では何も確定していない — 件数も手口も後から出る
並べたものは10日間で何社公表したのかに書いた。あれから半月が経って、まだ続いている。
まとめ
- 10月16日に不正アクセスを認識。制限をかけた結果、一部のサービスが停止
- 止まっているサービス名は書かれていない
- 10月18日時点で、通販サイトは通常どおり動いている(筆者が確認)
- 件数・対象・手口はいずれも未公表。調査中
- 漏えいは未確定だが、先に個人情報保護委員会へ第一報を入れている
- 利用者は公式の更新を待ち、便乗した連絡に注意する
出典
- 株式会社Joshin「不正アクセスによるシステム障害発生のお詫びとお知らせ」(2026年10月17日/PDF)(認識した日、対応と現在の状況、調査の進め方、個人情報保護委員会への第一報、問い合わせ先)
本記事は2026年10月18日時点で公表されている第一報に基づく。通販サイトの稼働状況は同日に筆者が確認したもので、公式が稼働を明言したものではない。調査の結果により内容が変わる可能性がある。本記事は法的な助言ではない。
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