侵入されたと分かった日。最初の1時間でやること

初動を誤ると原因が分からなくなります。順番と、やってはいけないことを書きます。

この記事の結論

  1. 初期化とログの削除は、調査の材料を消す
  2. 止めるべきは通信であって、証拠ではない
  3. 判定する人を平時に決めておく
  • 初期化とログの削除は、調査の材料を消す
  • 止めるべきは通信であって、証拠ではない
  • 判定する人を平時に決めておく

不正アクセスに気づいたとき、最初の判断で結果が変わる。やる順番と、やってはいけないことを分けて書く。

気づくきっかけ

  • 利用者からの問い合わせ
  • 見覚えのないログイン通知
  • サイトの表示がおかしい
  • 攻撃側からの脅迫メール
  • 外部機関からの連絡

4つ目は実際に起きている。キッセイ商事では、役職者らに脅迫メールが届いたと報じられている。

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最初にやること

  1. 通信を遮断する
  2. 電源は切らない
  3. 関係者に連絡する
  4. 時刻と状況を記録し始める

1つ目と2つ目は別だ。ネットワークから切り離すが、電源は落とさない。

なぜ電源を切らないのか

  • メモリ上にしか無い情報が消える
  • 暗号化の鍵が残っている場合がある
  • 攻撃の痕跡が失われる

調査をする側が見たいものが消える。切り離すのと、落とすのは違う。

やってはいけないこと

行為何が起きるか
サーバーを初期化する原因が永久に分からなくなる
ログを消す範囲を特定できなくなる
控えから急いで戻す侵入経路が残ったまま再開する
攻撃された端末を使い続ける被害が広がる
件数を早すぎる段階で出す訂正を繰り返すことになる

1つ目が最も多い。早く復旧したい気持ちが、調査を不可能にする。

記録を取る

その場で書く。後から思い出せない。

  • 気づいた時刻と、気づいたきっかけ
  • 誰が、何をしたか
  • 実行したコマンドと、出た値
  • 連絡した相手と時刻

3つ目が後で効く。自分の操作と攻撃の痕跡を区別できる。

ログを守る

  • 消さない
  • 上書きされる前に退避する
  • 保存期間が短い設定なら、延ばす
  • 別の場所にも複製する

2つ目が急ぐ作業だ。循環して古いものから消える設定のことがある。

判定する

IPAは「速やかにセキュリティインシデントと判定し、専門のセキュリティベンダーに詳細調査を依頼することを強く推奨」としている。

  • 判定する人を平時に決めておく
  • 迷ったらインシデントとして扱う
  • 依頼先を平時に決めておく

3つ目を決めていないと、探すだけで数日かかる。

報告の時計が動き出す

  • 個人データの漏えい等で一定の事態に当たる場合、個人情報保護委員会への報告が必要
  • 速報は発覚から3〜5日以内
  • 確報は30日以内、不正な目的によるおそれがあれば60日以内

「発覚」からだ。調査が終わってからではない。

並行して進める4つ

  1. 封じ込め(これ以上広げない)
  2. 調査(何が起きたか)
  3. 連絡(利用者、委託元、関係機関)
  4. 復旧(戻す)

順番ではなく並行だ。ただし4つ目は2つ目の結果を待つ。

封じ込めでやること

  • 侵害された経路の通信を止める
  • 関係するアカウントのパスワードを変える
  • 連携しているアプリを解除する
  • 管理者権限を一時的に絞る

パーク24は9月26日7時25分までに侵入経路を遮断したと追記している。

利用者への連絡

  • 分かっていることだけを書く
  • 分かっていないことは「調査中」と書く
  • 次の案内の時期を書く
  • パスワードやカード情報を聞かないと明記する

4つ目を入れる。公表の後に、便乗した偽の通知が来る。

復旧の前に確認すること

  1. 侵入経路が塞がれているか
  2. 戻す控えが侵害前のものか
  3. 同じ脆弱性が他にも無いか
  4. 攻撃側の仕掛けが残っていないか

2つ目を間違えると、仕掛けごと戻すことになる。

委託先で起きた場合

  • 委託元に連絡する義務を契約で決めておく
  • 連絡の期限を時間で書く
  • 調査への協力範囲も決めておく

2つ目が無いと、委託元の速報の期限が消える。

落ち着いてからやること

  • 原因の特定
  • 再発防止の措置
  • 確報の提出
  • 手順の見直し

4つ目を必ずやる。今回うまくいかなかった点が、次の手順になる。

平時に決めておく4つ

  1. 誰がインシデントと判定するか
  2. 調査の依頼先はどこか
  3. 誰が報告書を出すか
  4. 公表の文面を誰が承認するか

この4つを決めるのに費用はかからない。決めていないことが、いちばん時間を食う。

まとめ

  1. 通信は切る。電源は落とさない
  2. 初期化とログの削除をしない
  3. その場で記録を取る
  4. 報告の時計は「発覚」から動く
  5. 判定する人と依頼先を平時に決める

初動の失敗は取り返せない。慌てて消すより、止めて記録する。

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出典

この記事は一般的な整理であり、法的な助言ではない。実際の対応は専門家の助言に従ってほしい。

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北海道のWEB屋

北海道を拠点に、Web業界14年・サポート実績1,000件以上。WordPressの復旧、サーバー移転、独自ドメインとメールの設定、PHP・JavaScriptの修正まで対応します。相談と見積もりは無料です。

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